はじめに
去る6月、「明治日本の産業革命遺産」の国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)世界遺産登録が決まった長崎県にある端島こと「軍艦島」に行ってきました。
隣国からの横やりなどで、スムーズに登録・・・とはいきませんでしたが、なんとか決まって一安心。
プライベートで行ってきたときの「軍艦島」プチ旅行記について、写真を交えてご紹介したいと思います。
見学範囲が思ったより狭くてちょっとガッカリ、でも建物の健全な老朽化ぶりに感嘆
私が軍艦島に訪れた時期は、世界遺産登録決定前の6月です。
しかし、ほぼ登録決定するであろうという状況下でしたから、たくさんの観光客がいました。
「軍艦島」上陸クルーズで利用させてもらったのはやまさ海運株式会社さんです。
上陸クルーズの詳細はホームページを見てくださいね。
ちなみに、料金やコースは大人で上陸コース:4,200円。周遊コース3,300円となっています。
また上陸に際しては、誓約書での署名が必要となります。
こちらがその誓約書です。一般的良識のある方であれば、問題ありません。
では、長崎港からのクルーズを含めた写真を掲載します。
よかったら見てやってください。
▼当日の朝日です。前日は小雨が降っていたのですが、当日はすっきり快晴。撮影場所はこちらです。
▼軍艦島上陸クルーズへ向かうマルベージャ号です。220名以上が一度に乗船できます。
▼参考に、マルベージャ号のとなりに停泊していたのが観光丸です。長崎港巡りコースに就航中だそうです。
▼いよいよ出港です。中央の奥のほうに巨大な豪華客船が見えますか。長崎市内の建物よりひときわ目立つ大きさ。
▼その豪華客船がこちら。高さは海面から頂点まで60m程度あるとのこと。近くには中国の富裕層が1000人以上の列をなして歩いていました。
▼軍艦島に近づきました。なるほど軍艦みたいですね。当時三菱重工業長崎造船所で建造中だった日本海軍の戦艦「土佐」に似ているとして「軍艦島」と呼んだとのことです。
▼いよいよ上陸です。今回は幸運でした。快晴でも波が高ければ、上陸できないこともあるそうです。
▼小高いところに灯台が見えます。軍艦島に人が住んでいたころは、灯台はなかったとのことでした。人が住んでいたため、その明かりが灯台の役目を果たしていたそうです。
▼観光客は、柵外に出ることは禁止されています。
▼矢印がルートです。
※写真はやまさ海運株式会社さんから拝借しました。
▼遊歩道的な作りになっていて、片道約200m程度だと思います。
▼鉄筋コンクリート(RC)造で、塩害で健全に腐食しています。
軍艦島は周囲1.2kmの島で、最盛期には約5000人が暮らしていたそうです。集合住宅や学校、病院、商業施設、映画館など多数の鉄筋コンクリート(RC)造の建物が立ち並ぶ海上都市。
大きな声では言えませんが、男性客相手のお店もあったとか。しかし、お客さんは島民ではなく、本土から渡ってきていた方が多かったというウワサも。確かに、島民はなかなか行けませんよね。
1974年の廃鉱後は無人島になりました。70棟を超えるRC造建物群が現在は、廃墟と化しています。
70棟超のRC造建築群が、これだけの長期間風雨にさらされ、解体されることなく残存している例は世界的にも珍しいそうです。特に1916年に建設された30号棟は、国内最初期のRC造建物として知られています。
上陸クルーズでは決められた範囲しか行けませんが、GoogleMapsであればサイバー疑似体験できます。
▼「軍艦島」をクリックしたあとに、「インドアビュー」をクリックすると、疑似体験ができます。
▼「インドアビュー」で見てみます。風雨にさらされて、完全に廃墟化しています。
▼「インドアビュー」で見てみます。昔のテレビでしょうか。部屋の中もみることができます。
▼上陸クルーズに戻ります。これだけ廃墟化していると気持ちいいです。
▼今にも崩壊しそう。
▼崩壊した建物もあります。廃坑後には、心ない人により、金目のものはほとんど盗られたとのことです。
▼上陸後は、クルーズ船で遊覧して軍艦島を外から見ます。
▼ほんとうに船みたいですね。
以上で、軍艦島クルーズの写真は終わります。
参考に軍艦島パンフレットがこちらです。
上陸証明書がこちらです。
おわりに
採炭が国策として実施された当時は、家電製品の完備状況や給与など、当時としてはハイレベルだったそうです。
建物群の近くまでは、安全を考慮して近づくことはできませんが、少しは当時の隆盛を感じることができたような気がします。
現実的な話になりますが、この廃墟化した軍艦島の建物群を如何に健全に老朽化あるいは損傷程度を長期間保持していくか。風雨や海水により全ての建物が塩害などにより、大きな損傷を受けているので、とても難しい問題だと思います。
しかし、現代土木建築技術の粋を結集すれば、解決ができそうな気もします。これからも注意深く見守っていきたいと思います。
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